こんにちは。ライターの大塚たくま(@ZuleTakuma)です。
今回は糸島市の志摩岐志の「伊都ハイランド」に2020年5月27日にオープンした絶景のレストラン「HACHIDORI(ハチドリ)」さんより取材依頼をいただきました。
「どんなところかな~」と思って検索したら、YouTubeを見つけたんですけど。見てくださいよコレ。
めっちゃキレ~~!!!!
行きたい~~~~!!!!!
……ということで、意気揚々と糸島へ行ってきました。いい取材、間違いなし。
- HACHIDORI(ハチドリ)に到着!美しい糸島の海に感動
- HACHIDORI(ハチドリ)のランチコース実食レポート
- 「糸島の若者の地元愛を育てたい!」桑田秀一郎代表の想い
- 糸島愛が詰まった「HACHIDORI(ハチドリ)」に行こう
HACHIDORI(ハチドリ)に到着!美しい糸島の海に感動
HACHIDORI(ハチドリ)は糸島市の志摩岐志にあります。
観光客が多く訪れる二見ヶ浦などのエリアからは車で30分ほど離れています。岐志は牡蠣小屋や「またいちの塩」という製塩所を観光する目的で訪れる方が多いのではないでしょうか。
そんな岐志に新しく生まれた「伊都ハイランド」という別荘地に生まれたレストランがHACHIDORI(ハチドリ)です。到着してすぐ、絶景に息を呑みました。
目の前は玄界灘。波は穏やかです。
めちゃめちゃキレイ!!
福岡県じゃないみたい。
二見ヶ浦あたりは糸島の海って、強い波のイメージでしたが、こちら側の海は年間を通じて海は穏やかなのだそうです。
海のそばであるにもかかわらず、冬でも風が少なくて晴れるとポカポカする感覚もあるのだとか。海岸の向きが違うだけで、同じ糸島市でも気候が違うんですね。
HACHIDORI(ハチドリ)の店舗は、トレーラーハウスです。
中に入ると意外と広くてびっくり。ハウス内には18席あります。白を基調とした店内は明るくて開放的な雰囲気です。
窓からはこの絶景!!デートとかいいんだろうなぁ。
天気のいい日はウッドデッキも最高。ウッドデッキには室内よりも多い、25席が用意されています。
こんなリゾート地に来たかのような非日常空間。この空間にいるだけで、一定の幸せは担保されていますからね。
ここで食事できるなんて。期待はどんどん高まっていきます。
HACHIDORI(ハチドリ)のランチコース実食レポート
ぼくは「HACHIDORI(ハチドリ)」で人気のランチコース(2,500円:税込)を注文することに。たのしみ。
本日の前菜5種盛り合わせ
まずは前菜。クリームチーズ豆腐や真鯛の昆布締め、サザエのブルギニヨン、ピクルスなどが乗った華やかなプレートで、糸島の野菜や海の幸を味わえる豪華なメニューです。
そんな中でも、とくに美味しかったのはこちら。
「HACHIDORI(ハチドリ)」のウリである、真空低温調理でつくった鶏ハムです。63度の低温でじっくり調理されています。
食べてみるとやわらかさにびっくり。しっかり火が通っているのに、やわらかい。
しっとりしたお肉の中には、旨味と一緒にたっぷりの水分が閉じ込められていました。これは美味しい~~!!!
ふと目線を上げるとこの景色ですよ。美味しいもの食べて、こんな景色見て。いいんですかね、平日の真っ昼間からこんなことしちゃって、ぼくは。
幸せと罪悪感の狭間にいる中、次のメニューが到着しました。
季節の野菜のポタージュ
スープはジャガイモの冷製スープでした。取材日は8月で外はかなり暑かったんですよね。
ジャガイモのクリーミーな甘みと、ほのかな塩気が口の中に広がります。ああ、おいしい。
海を見ながら、スープをすすります。
「こんなデートスポットみたいなところ、一人で食事するのさみしいかも」と思いましたが、今となっては意外とアリかも。カウンター席、いいですね。
鶏もも肉のスパイシーフリット
メインの肉料理は豚と牛(+500円)が選べ、どれも真空低温調理です。ぼくは鶏もも肉のスパイシーフリットを選びました。
63℃でじっくりと真空低温調理された鶏もも肉は、旨味たっぷりでジューシー!そんな鶏肉がカラッとした衣に包まれています。
海を見ながら、ゆっくり噛みしめるお肉。真空低温調理ならではのしっとりしていてやわらかい食感。
揚げ物になるとまた新鮮でおいしかったです!!
デザート&ドリンク
食後にはデザートとドリンクが提供されます。ゆずシャーベットはほのかな酸味と甘さのバランスがちょうどよく、口の中で溶けた後にゆずのさわやかな香りが残ります。
ドリンクはアイスコーヒーを選んで、海を見ながらゆっくり飲みました。
アイスコーヒーを飲んだ後、「HACHIDORI(ハチドリ)」がスムージーで人気な「BlueRoof」の会社だと思い出し、グリーンスムージーも注文しました。
実はぼく、グリーンスムージーは初体験。「どんな味がするんだろう」と、少しドキドキしましたが、とってもフルーティでびっくり!!
青臭くないのに、野菜の味がする。おいしいグリーンスムージーをゆっくり飲みながら「ああ、毎日こんな感じで海を見ながら、ゆっくり過ごせたらいいのに」なんて思ってしまいました。
ゆっくり過ごせて、おいしいものを食べて飲んで癒されました。……一人でもいいな、と思ったけど、やっぱり誰かと一緒がいいかも。
HACHIDORI(ハチドリ)
住所:福岡県糸島市志摩岐志1510-1
営業時間:月、水~日、祝日、祝前日: 11:00~15:00 (料理L.O. 15:00 ドリンクL.O. 15:00)15:01~19:00 (料理L.O. 17:30 ドリンクL.O. 17:30)
※19時以降は予約すれば営業可能。
定休日:火曜日
※火曜祝日の場合は翌平日がお休み。
「糸島の若者の地元愛を育てたい!」桑田秀一郎代表の想い
HACHIDORI(ハチドリ)を運営しているのは、株式会社ブルールーフジャパンです。糸島の地で「Blue Roof」というカフェを2015年から営業しており、人気を博しています。
「Blue Roof」はSNSの発信も人気で、公式インスタグラムのフォロワー数はなんと1.3万人!!糸島のライフスタイルを、現代の感度で発信し続けています。
今勢いに乗っているブルールーフジャパン代表取締役社長の桑田秀一郎さんに、新しくオープンしたHACHIDORI(ハチドリ)への想いや、起業したきっかけについて詳しくお話をうかがいました。
「Blue Roof」から「HACHIDORI(ハチドリ)」へ
――ランチコース、めちゃくちゃ美味しかったです!ごちそうさまでした。「HACHIDORI(ハチドリ)」はどんなお店なのか、あらためて教えていただいてもよろしいですか。
桑田社長:「HACHIDORI(ハチドリ)」は糸島のラグジュアリーなライフスタイルを提案しようと思っています。静かな場所でゆっくりお食事を楽しみたい大人の方、若い方でも特別な日のデートとか。糸島の特別な1日を演出できるようなお店にしたいですね。
――「Blue Roof」とはまた違う形態ですよね。
桑田社長:「Blue Roof」はカフェと一緒にアクセサリーや雑貨を販売しています。「Blue Roof」はお昼時とか関係なく、基本的に一日中お客様に来ていただけるんですけど、お昼時はピタッと空くんです。
――その時間は他のお店でランチをとっているんでしょうね。
桑田社長:そうです。「Blue Roof」はカフェ戦国のような状況になっている糸島で戦うため、どの料理屋さんに行った後でも立ち寄れる1.5食目のようなお店を目指したんですよ。今でこそ、そういうお店も増えたんですけど、当時は多くなかったので。
――「HACHIDORI(ハチドリ)」はまさに食事をするレストランですね。
桑田社長:これまでとは違う形態なので、ブランディングを頑張りたいですね。
HACHIDORI(ハチドリ)の由来
――店名の「HACHIDORI(ハチドリ)」の由来はなんですか?
桑田社長:食品ロスや環境問題に目を向けながらお店を運営したいと考えています。その想いを「HACHIDORI(ハチドリ)」という店名に込めました。
――ハチドリが食品ロスや環境問題にどう関係があるんですか?
桑田社長:じつは「ハチドリのひとしずく」という神話があるんですよ。こういうものなんですけど。
森が燃えていました
森の生き物たちはわれさきにと逃げていきました
でもクリキンディという名のハチドリだけは 行ったり来たり
口ばしで木のしずくを一滴ずつ運んでは
火の上に落としています
動物たちはそれを見て
「そんなことをしていったい何になるんだ」と笑います
クリキンディはこう答えました
「私は私にできることをしているだけ」
――これは刺さりますね。一人ひとりが諦めずに問題と向き合う大切さを説いているのか。
桑田社長:ぼくらはベンチャーだし、できることはハチドリが運ぶ一滴程度かもしれません。でも、それを言いだして何もしないよりも、ほんの少しでもいいから力になりたいんです。わずかな動きでも広がれば大きな力になるので。
――具体的にはどのような取り組みをされてらっしゃるんですか?
桑田社長:食品ロスの対策としては、低温調理でお肉を調理していることですね。低温調理の方法をとることで、保存時間が長くなるメリットがあるんですよ。
――へー!そうなんですね。生肉でなく、低温調理をした状態で保管するわけですね。
桑田社長:低温調理したものを保管し、最後に焼く、揚げるなどの調理を行います。生肉だと、売れなかったらすぐ廃棄することになる。極力やれることをやって、食品ロスを減らしていくつもりです。
――なるほど。低温調理はおいしくなるだけでなく、そういうメリットもあったんですね。
桑田社長:野菜もスムージーに使うものを冷凍しています。今はまだやっていなませんが、コンポストで野菜を生産しようかなと思っています。できた野菜をスムージーにして販売する循環ができればなと構想中です。
※コンポスト:生ごみや落ち葉などから堆肥をつくる仕組み。
桑田社長が糸島で事業を続ける理由
――桑田社長が糸島で事業を始めて、続けてらっしゃる理由は何ですか?
桑田社長:ぼくの生まれ故郷が糸島で、糸島が大好きだからですね。スタッフもみんな糸島出身です。「Blue Roof」がある場所はぼくの小学校校区内ですし。糸島のことをさらにアピールしたい想いが根本にあります。
――「HACHIDORI(ハチドリ)」では、糸島のどんな部分をアピールしたいと思っていますか。
桑田社長:窓から見える海もそうですし、あと料理を通じて、糸島の暮らしを感じてもらいたいですね。あまり大々的に謳ってはいませんが、野菜もお魚も糸島のものを多く使っています。
――なぜ「糸島産の野菜や魚を使っている」と大々的に謳わないんですか?
桑田さん:ぼくらにとって、糸島産の食材を使うのは自然な事なので。糸島のありのまま、自然な姿で提供したいんです。大々的に謳うと不自然になってしまい、ライフスタイルを伝えられなくなってしまうので。
――なるほど。糸島外の人に糸島の自然な姿をアピールして、何度もリピートで遊びに来てもらったり、移住に来てもらったりしてほしいという目的があるんですね。
桑田社長:いや……、そう言われるとちょっと違うんですよね。本当の地域活性化って、そこなのかな?と思うんです。
――でも、外部の人に「糸島っていいとこだね」と思ってもらって、たくさんの人が来てくれたら、糸島は盛り上がりませんか?
桑田社長:たしかにそうで、それは大切なことです。ただ、それを通じて自分よりも若い世代が「糸島っていいな」と考え、自分で糸島を盛り上げようとしてくれることが大切なんじゃないかと思うんです。
――なるほど。地元を盛り上げようとしている地元の人が増えることこそが、地域活性化だということですか。
桑田社長:そうです。自分よりも若い世代が糸島で起業したり、糸島の企業で務めたい、糸島に貢献したいと思ってくれるようになったら嬉しいですね。糸島に住んでいる人に、もっと地元の事を好きになってほしいです。誇りを持ってもらいたいと思います。
――地域活性化に対し、真剣に取り組んできたことがわかる言葉だと思います。きっと桑田社長の姿を見て、続きたいと思う若い人が現れるでしょうね。
桑田社長:そうなるといいですね。子どもの頃、職場体験でお店をやっている社長のライフスタイルを見て「いいなあ」と思ったんですよね。そんな存在に自分自身もなれたらいいなと思います。
――本日はありがとうございました!
>>桑田社長のインスタグラムはこちら
糸島愛が詰まった「HACHIDORI(ハチドリ)」に行こう
「HACHIDORI(ハチドリ)」へ取材に行き、絶景とおいしい料理はもちろん、桑田社長の深い糸島愛に触れられました。
すでに十分魅力的で、全国的に注目されている糸島。そんな土地にまだ「若い人に糸島を盛り上げてほしい」と考えている若手経営者がいるというのはもう……強いですね。糸島の未来は明るい。
年中穏やかで澄んだ海が見渡せる場所にある「HACHIDORI(ハチドリ)」。ぜひ行ってみてください!!
HACHIDORI(ハチドリ)
住所:福岡県糸島市志摩岐志1510-1
営業時間:月、水~日、祝日、祝前日: 11:00~15:00 (料理L.O. 15:00 ドリンクL.O. 15:00)15:01~19:00 (料理L.O. 17:30 ドリンクL.O. 17:30)
※19時以降は予約すれば営業可能。
定休日:火曜日
※火曜祝日の場合は翌平日がお休み。