こんにちは。Webライターをしております、大塚拓馬(@ZuleTakuma)と申します。
Webライターで成功する人にとって必要なスキルとは何なのか。これは、各ライターにとって意見は違うかと思います。
私も専業でWebライターという仕事を4年ほど続けてきました。
Web媒体と紙媒体では求められるライティングは異なります。とくにWeb媒体は「全部読む人が圧倒的に少ない」ということを意識したライティングが重要となるのです。
この記事ではWebライターにとって、意識すべき必要なスキルやそのスキルを身につける方法を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
- Webライターの基礎!Web記事の特性を意識しよう
- Webライターに必要なスキル①正確に読者を想定する力
- Webライターに必要なスキル②必要とされる記事を企画する力
- Webライターに必要なスキル③価値ある情報を集める力
- Webライターに必要なスキル④文章を推敲する力
- Webライターに必要なスキル⑤連絡の早さと細やかさ
- Webライターに必要なスキル⑥記事へのコスト感覚の鋭さ
- Webライターに必要なスキル⑦執筆スピードの速さ
- Webライターに必要なスキル⑧スケジュール管理能力
- Webライターとはどんな仕事?
- 未経験からwebライターになるには?
- Webライターに必要な資格とは?
- Webライターに向いている人とは?
- Webライターとして専門ジャンルを持つことは必要?
- Webライターに大切なのは読者の立場に立つ想像力
Webライターの基礎!Web記事の特性を意識しよう
Webライターに必要なスキルを知る際には、Web記事の特性を知っておかなければなりません。その中でももっとも大きな特性はこちらです。
Web記事の読者は文章を読みたいと思っていない
スマホの読者は全く文章を読みたいと思っていません。できることなら、一文も読みたくないと思っています。実はこの記事を読んでいるあなたもそうなのです。
Googleを通じてこの記事にたどりついたあなたは、この記事で「Webライターに必要なスキル」という情報を知りたいと思い、このページにたどり着いたはずです。
あなたが欲しいのは「どのスキルが必要なのか」という情報のみ。
それを一刻も早く知りたいと思っているので、ゴチャゴチャ余計な文章は読みたくないのです。
もしそんな記事があったとしたら、あなたはすぐに検索結果に戻り、他の記事を探すことでしょう。私も今、なるべくそうならないように細心の注意を払いながら、執筆しています…。それでも、人は離脱するんですよね。
紙媒体の読者は文章を読みたいと思っている
Web媒体の読者と紙媒体の読者との属性の違いは、記事に行き着くまでの過程に影響しています。この2つを比較してみましょう。
①紙媒体の場合
「読もう」という意思と時間がある時のみ、雑誌や書籍、フリーペーパーなどを手に取る。その中を開きながら、琴線に触れた記事のみを読む。
②Web記事の場合
「知りたい」という意思がある時に、検索結果に表示された記事を読む。知りたいことが知れればOKなので、文章を読む意思や時間がない場合が多い。
もちろん一概には言えませんが、このような場合が多いということです。
つまり、Web記事の場合は記事を読まれない可能性が高いため、全部読んでもらおうと思うのであれば、読者が思わず読み進めてしまうような記事を書かなければなりません。
思わず読み進めてしまう記事とは「読者が知りたいと思う情報を提供し続ける記事」です。まずはそのような記事を書けるようにならなければ、Webライターとしては成功しないことを意識しておきましょう。
ここからはそれを前提としたうえで、どのようなスキルが必要なのかを解説していきます。
Webライターに必要なスキル①正確に読者を想定する力
Webライターは自分が書きたいものを書くことではなく、読者が求めているものを書くことが基本です。
そのため、読者が何を求めているのかを正確に認識しなければなりません。
そこがズレてしまい、不明確なまま記事を書いてしまうと、記事のメッセージは不明確となり、結果的に誰の役にも立たない記事を書いてしまうことになるのです。
記事を執筆する前に、どのような読者が読むものなのかを明確にするようにしてください。誰に伝えるものなのかがわからないと、書く内容と実際に読む読者と乖離が生まれてしまいます。
読者像の描き方は、クライアントにテーマを指定された場合と、自分で記事企画を行う場合とで異なってくるので、両方とも解説しましょう。
読者像の描き方①決められたテーマで書く場合の基本
Webライティングの仕事を請け負う場合は、狙う検索キーワードを指定される場合がほとんどです。その場合は以下のような手順で、検索する人のイメージを明確にしましょう。
1.決められた検索キーワードで検索する
検索するときは「Google」を使用しましょう。もっとも使われている検索エンジンだからです。
Google Chromeで「シークレットモード」で検索し、なるべくパーソナルデータ(現在の所在地や過去の閲覧ページ)に左右されない検索結果を取得しましょう。
2.検索結果の1位~10位までの内容を見る
この時、内容を見るというよりは記事で触れられている「切り口」に重点をあてて見るようにしてください。見出しに注目するとよいでしょう。
上位に表示されている記事の切り口は、検索者が求めている話題である可能性が高いのです。そこから、検索意図(何を知りたくて検索したのか)を具体的に考えていきましょう。
3.サジェストキーワードを確認する
サジェストキーワードとは検索結果の一番下に出てくる「関連する検索キーワード」のことです。
ここに書かれている内容は、検索者が潜在的に求めている情報を示すヒントになります。
4.検索キーワードで「Yahoo!知恵袋」を検索する
検索結果から閲覧数の多い質問と回答を見て、どんな疑問を検索者が持っているのかを確認しましょう。検索者がどんな疑問を、どんな感情で持っているのかを探るヒントとなります。
以上の手順を踏み、記事を書く前に以下の内容を明確にしましょう。
- 検索者が知りたいと思っている全内容
- 検索者が最も知りたいと思っている内容
- 検索者が検索するときに持っている感情
- 検索者が記事を読んだ後の理想的な行動・感想
Webライターはここを明確にすることが何よりも大切です。ここを明確にして記事企画を行うことで、SEOに強いコンテンツを作りやすくなるでしょう。
Webライターの基本であり、必須能力ともいえます。
何度も執筆することで、感覚は研ぎ澄まされていくことでしょう。
これができるようになると、どんなテーマであっても、何を書けばいいのかが正確にわかるようになるので、執筆できるジャンルが広がります。
読者像の描き方②自分自身を読者に設定する方法
記事企画から自分で行う場合は、もっとオリジナリティを出して、自分にしか書けない記事を書くことが求められます。
その場合は、想定する読者に「自分」を設定する方法がおすすめです。
あなたが「読みたい」と思っている、まだ世の中にないコンテンツを企画しましょう。
「こんな記事があれば読みたいけど、誰もつくっていないから、自分で作ってやろう!」
というモチベーションで記事を作ると、熱のこもった面白い記事ができる可能性が高くなります。私は基本的にこのようなモチベーションで記事を制作しています。
きっとあなたの想いに共感する読者は他にも存在するため、あなたの知りたい気持ちに正直に記事を作れば、結果的に正確な読者像を設定できるというわけです。
Webライターに必要なスキル②必要とされる記事を企画する力
記事の企画とは何でしょうか。抽象的な言葉ですが、どうすれば読者にとって親切なのかを考え、内容を考えることが企画です。
読者へのホスピタリティが高く、オリジナリティのある記事は、社会的なニーズが高く、読者からも「面白い」という評価が得られやすくなります。
「このテーマは語りつくされている」と思うテーマでも、少し工夫するだけでオリジナリティのある記事企画は可能です。たとえば、以下のようなことを考えてみましょう。
・当事者の体験談・エピソードを掲載する
・現地に行って取材する
・自分自身が体験してみる
・大勢にアンケート調査をしてみる
・専門家しか見ない資料を調べる など
このように独自の取材を行うことで、誰よりも詳しくしたり、誰よりも生々しくしたりできるのです。
そこを考えると、記事の企画は一気に広がっていくでしょう。読者が求める方向性へ、誰よりも深掘りしてみてください。
Webライターに必要なスキル③価値ある情報を集める力
Webで良質な記事を作るうえで、情報収集能力を磨ければ、他のライターと差をつけられます。
情報収集のレベルには段階があり、これを意識することで情報収集の精度を高めることが可能です。
レベル1:ネットで検索
ネット検索だけで制作した記事は「コタツ記事」と揶揄されることもありますが、丁寧にわかりやすくまとめれば、読者を満足させるコンテンツは制作可能なのでバカにできません。
またWeb記事だけでなく、YouTube動画やWeb上で発表されているPDF形式の論文まで手を広げることで、題材によっては意外と専門的な情報まで入手可能です。
取材する前の下調べにも有効です。
有名な人にインタビューする際は、近年のニュース記事や他のインタビュー記事に目を通し、より深い内容を尋ねるようにするとよいでしょう。
レベル2:書籍を読む
記事に関わる書籍を読み、情報収集する方法です。
いちいち購入する必要はなく、図書館でも構いません。
Amazonやメルカリで中古本を購入すれば、安く入手することも可能です。
レベル3:取材する
現地に行って体験したり、当事者にインタビューし、読者の求める情報を獲得しましょう。
取材を行うことで、他にはない一次情報を入手できます。
高単価案件を受けた場合は、取材に時間や経費を割くことで、高品質な記事を制作できるようになるでしょう。
価値のある取材が行えて、読者の求める一次情報で埋め尽くされた記事は面白く仕上がります。
Webライターに必要なスキル④文章を推敲する力
文章力以上に大切なのは、文章を推敲する力です。
読者視線で文章を読み「もっとこう書いた方がわかりやすい」と改善を重ねていきましょう。
文章の推敲力は以下の行動を重ねることで伸びていきます。
- 執筆後に一晩おいてスマホで読む
- 他者に読んでもらい、気になったことを指摘してもらう
このような行動を繰り返すことで、自分のクセや分かりやすい文章を書くためにはどうすればいいかが、だんだんわかるようになってきます。
記事のチェックリストの一例
自分で記事をチェックする場合は、チェックリストに合わせてチェックすると抜けがなくなるのでおすすめです。以下は私が使用しているチェックリストなので、参考にしてみてください。
①解釈に迷わない文章
- 詰まることなく通して読めるか
- 重複した内容はないか
- 意味不明、説明不足の箇所はないか
- 文脈に沿った適切な情報が使用されているか
- 抽象的な表現にとどまっている箇所はないか
- 主観的な意見を書いていないか
②わかりやすくするための配慮
- 箇条書きで表現できるところはないか
- 表で表現できるところはないか
- 図解で解説できるところはないか
③読者の気持ちに細やかに配慮した文章
- わかりにくい専門用語を使っていないか
- 検索者が使わなさそうな言葉を使っていないか
- 読者を不快にさせるような言い回しはないか
- 極端な表現で敵を作っていないか
④なるべく使わない言葉
- 指示代名詞(こそあど言葉)をなるべく使わない
- 順接の接続詞(だから、また、さらに)をなるべく使わない
- 副詞(非常に、とても)をなるべく使わない
- 抽象的な形容詞をなるべく使わない
- 冗長的な表現を使わない(行う、することができる、という、可能、もの、こと)
⑤読みやすくするために配慮した文章
- 一文が長すぎないか
- 主語と述語、修飾語と被修飾語が遠すぎないか
- 適度に改行されているか
- 漢字や平仮名が多すぎる箇所はないか
もし参考になれば、活用してみてください。
Webライターに必要なスキル⑤連絡の早さと細やかさ
ここからは品質の良い記事を仕上げるためではなく、Webライターとして生き抜くために必要なスキルをお伝えします。
その中でも圧倒的に重要なのが、連絡の早さと細やかさでしょう。
クライアントへの連絡はレスポンスを早く返すことが何よりも大切。
具体的に言うと、チャットは2~3時間以内、メールは1日以内に返答するのを目標にしてください。
そこを完璧にするだけで、厚い信頼を寄せてもらえます。これは誰にでもできることなので、まず徹底するようにしましょう。
また小さな問題や、少し気になったことがあれば、些細なことでも連絡を取るようにしてください。
細やかに連絡する姿勢を見せることで「この人と仕事すれば、大問題が起きる前に尋ねてくれる」と認識され、信頼されるはずです。
Webライターに必要なスキル⑥記事へのコスト感覚の鋭さ
「どんなに安い仕事でも絶対に手を抜かない」
これはとても大切なことですが、この言葉には落とし穴があります。
実は「手を抜かない」って、キリがないので、この意識だけだとボンヤリした意識になってしまい、結局どこかで妥協することになってしまうのです。
大切なのは「できる範囲で決して手を抜かない」ということであり、「どこまでができる範囲なのか」ということを明確に認識しておく必要があるのです。
この「できる範囲」は「記事の報酬」で考えましょう。
「安い仕事だと手を抜くのか」というわけではありません。「手を抜かずベストを尽くす」ことと「時間と経費を際限なく使う」ことは別なのです。
逆に言うと、記事報酬が高くなれば、時間と経費を使って記事の品質を上げる責任が生じます。報酬とは、良い記事を納品する責任なのです。
予算(報酬)が上がれば上がるほど、取材の規模を大きくして、品質の高い記事をつくれるようになりましょう。記事の品質を取材の質で担保するのです。
報酬が低い記事にも関わらず、時間と経費の掛かる取材をして、自分を安売りしてはいけません。
報酬が低い記事に取り組む場合は、時間と経費はかけられませんが、その制限の中でベストパフォーマンスを示すようにしましょう。それこそが、プロの姿です。
「限られた時間と経費の中でこのクオリティの記事を出すなんてさすがだ」と言われてこそ、プロの仕事です。
そのような仕事を続けていれば、記事単価は自ずと上がっていくことでしょう。
Webライターに必要なスキル⑦執筆スピードの速さ
執筆スピードの速さは大切ですが、ただ速ければいいというものではありません。無駄を省くことが大切なのです。
執筆スピードを速くするために大切なのは、タイピングの速さではありません。
執筆前の準備が何よりも大切です。
具体的に何を準備するかというと、記事の構成と書く内容です。
調査・取材を行った後、記事の見出しを書き出して、書く内容を全て箇条書きにして準備しておくのです。ここで悩み事はなるべく全て解決しておきましょう。
その箇条書き構成ができれば、あとは迷わず一気に書ききってください。
書きながら悩むことがなくなるので、執筆スピードは速くなりますし、情報濃度の濃いWeb向きの記事が速やかにつくれるようになります。
Webライターに必要なスキル⑧スケジュール管理能力
最後に必要なのはスケジュールを管理する能力です。
ライターで締切をオーバーさせてしまう行為は、信頼を失墜する行為であり、絶対にやってはいけません。
もしどうしようもない時は、なるべく早めに締切をずらしてもらえるように交渉しましょう。
まず、基本としておすすめなのは、そもそもの締切を考えうる範囲で最大限遅い時期に設定することです。
私はいつも「どう考えても、そんなに遅く執筆完了することはあり得ない」という時期に締切を設定しています。
そして、締切よりもかなり早めの時期に記事を提出するのです。それだけで、クライアントの信用はどんどん上がります。
締切を早い時期にして、ドヤッても何も意味はありません。締切設定で頑張って、納品を頑張らないライターが多すぎます。逆ですよ、逆。
僕もメディアの編集者をした経験がありますが、嫌というほど多くありました。できない約束をされるのが一番迷惑なのです。
何度も記事を執筆する中で、自分がどれぐらいの速度で記事を書けるのかも把握しましょう。
時間のかかり具合は案件によって違うと思うので「この案件の記事は時間がかかるなあ」という感覚も鋭く持つ必要があります。
Webライターとはどんな仕事?
Webライターとは、Webメディアに掲載する記事を執筆し、原稿料をもらう仕事です。以下のような流れで業務を行います。
- 仕事を探し、Webメディアを運営するクライアントと契約する
- クライアントに求められる記事を執筆する
- クライアントから原稿料をもらう
収入を上げるには、記事を仕上げるスピードを速くしたり、品質の良い記事を執筆した実績を多く持ち、記事単価の高い案件を任せられるようになることが必要となります。
実績と信頼を積み重ねながら、常に新しい仕事へのアンテナを張ることが重要な仕事です。
未経験からwebライターになるには?
未経験からWebライターになろうと試みる人も多いかと思います。
Webライターになるには、主に2つの方法があるので、それぞれご紹介しましょう。
就職する
まずは就職するという方法です。転職サイトで「ライター」と検索したり、Wantedlyでライター職を探してみましょう。
ただ、未経験のライターを正社員で受け入れる会社というのは、ほとんど存在しないと思います。
副業ライター・フリーライターになる
クラウドソーシングで仕事を探し、副業ライターやフリーランスのライターになる方法もあります。未経験でいきなりフリーライターになるのはリスキーすぎるので、おすすめしません。(私はフリーライターですが、正社員として下積みを積んでいます)
おすすめは、本業をしながら副業でライターを始め、基本を習得して「稼げる感覚」ができてきたタイミングで、もし必要であれば独立するという方法です。
ライティング案件を獲得する主な方法
ライティング案件を獲得する方法をご紹介します。
クラウドソーシング
クラウドワークス、ランサーズ、サグーワークスなど。案件の質はクライアントによるので、一概には言えない。未経験者でも、最低文字単価0.5円以上のものに応募するのがおすすめ。
業務委託可能なライティング案件が存在する。「ライター」「採用形態:副業・契約・委託」としたうえで、新着順に並べて上から順に見ていく。
実績を重ね、ポートフォリオができあがったら挑戦しましょう。
メディアへの直接営業
自分が得意なジャンルだったり、自分が書くイメージができるメディアに対し、直接問い合わせメールを送って営業する方法です。こちらも実績がなければ、見向きもされないので、ポートフォリオができあがったら挑戦しましょう。
Webライターに必要な資格とは?
Webライターに必要な資格はありません。
どんな資格があっても、結局「過去に書いた記事」の質の良さや、求められている記事を書けているかどうかで判断されます。
実直に技術向上だけを求めて、腕を磨いていきましょう。
Webライターに向いている人とは?
Webライターに必須なのは「文章力」よりも「思いやり」です。
人を感動させたり、心を揺れ動かすような表現よりも、読者が求めている情報をわかりやすく提供することが必要とされています。
Webライターは表現の質で人を魅了するアーティストではなく、求められている情報をわかりやすく伝え、情報の質で人を魅了するアナウンサーであることが求められるのです。これが基本と言ってよいでしょう。
そのため、Webライターは「文章が苦手」と思っている人でも大成する可能性が大いにあります。実際にそんな人でも活躍している世界です。
大切なのは思いやり、他者への想像力であり「適切な情報をわかりやすく伝える」ことが何よりも大切だからです。
「読者にわかりやすく書こう」という意識で推敲すれば、必ず書く技術は上達します。
むしろ「文章を書くのが好き」と思っている人よりも、自分の文章に冷めた目線を向けられるので、上達が早い可能性もあるのです。
私は正直、自分の書きたいものだけを書いてきた「作家志望」という人よりも、接客業などでお客様の立場に立って、何を提供すればいいか考え抜いてきた人たちの方が、Webライターに向いている場合が多いと思います。
Webライターの本質は文章を書くことではなく、困っている読者が求めている情報を提供し、適切な案内をすることにあるからです。
表現力は適切に使用すれば無駄ではない
人を魅了する表現力があっても無駄というわけではありません。
求められている情報をわかりやすく伝えるという目的で、人を魅了する表現力を適切に使用できれば、読者からきっと称賛されることでしょう。
この順序を間違ってはいけません。
Webライターとして専門ジャンルを持つことは必要?
▲最近、福岡ネタばかり書いている筆者
さまざまな意見がありますが、私は必要だとは思いません。
専門ジャンルより「自分ならではの記事の色」が大切です。専門ジャンルは「記事の色」のひとつでしょう。必要なのは「自分らしい記事」を確立することです。
専門ジャンル以上に「この人の記事は情報量が濃い」とか「ここまで深掘りする人はいない」という、基本的な職能を上げていくことに、まずは集中しましょう。専門ジャンルはその先にあるものです。
また「専門ジャンル」に足を引っ張られてもいけません。
仕事の幅を広げていかなければならないタイミングで「専門ジャンル」を設けてしまうのは適切とは言えません。不必要な専門ジャンル設定で仕事の幅を狭めないように注意しましょう。
私は専門ジャンルがないライターですが、書いているうちに「福岡や九州のローカルネタに強いライター」というイメージが定着しつつあるように思います。
Webライターを続けていくうちに、求められる記事が偏ってきて、自然に専門ジャンルがつくられていくこともあるのです。
「あの人にこの記事を書いてもらいたい」と思われるようなライターになりましょう。あなたがもっとも輝く記事はどんな記事でしょうか。
それは、何度もライティング案件を遂行することによって見つかるものであり、自分一人で何も書かないうちから決められるものではありません。
Webライターに大切なのは読者の立場に立つ想像力
Webの記事はスマートフォンで見られるため、人が簡単に読むのをやめてしまいます。
検索結果にはたくさんの優秀な記事が表示されており、ライバルだらけなのです。誰もあなたの記事を読まなければならない理由はありません。
そんな中から記事を読んでもらうためには、読者の立場に立てる想像力が何よりも大切です。そこがズレてしまうと、どんなに文章力を持っていても、Webで評価される記事は書けません。
私は今でもどうすれば読者に喜んでもらえるかを追い求め続けています。
その厳しい戦いの中で、読者に喜んでもらえると自信が持てるコンテンツができた時の達成感は他に味わえないものです。Webライターとは楽しい仕事だと思います。
この記事が少しでも、駆け出しのWebライターの参考になれば嬉しく思います。何かわからないことがあれば、いつでも大塚までお尋ねください。