こんにちは。福岡のライター・大塚たくま(@ZuleTakuma)です。
アビスパ福岡の5年ぶりとなるJ1でのシーズン開幕を控え、ぼくはサポーターへのアンケート企画を実施していました。アンケートの内容に関しては、こちらの記事で結果発表を行っています。
このサポーターのアンケートの中で、アビスパ福岡のクラブへのメッセージや、川森社長へのメッセージを募集しました。その内容はすべて、クラブへお送りしており、目を通してくださっています。
そのアンケートの自由回答内で「質問」も多くありました。その中で、とくに多かった質問や、筆者が気になった質問をピックアップして直接回答をいただいております。
恒例になりつつある「川森社長に聞いてみた」シリーズ!今回もお楽しみいただければ幸いです。
- アビスパ福岡、2021年の手応えは?
- 入場者数制限下でアビスパ福岡はどう収益を増やす?
- ユースのレベルアップのためにアビスパ福岡が考えていることは?
- アビスパ福岡を福岡県全体で盛り上げていくために
- 2021年、1つでも上へ!
アビスパ福岡、2021年の手応えは?
ーー今回も取材にお応えいただき、ありがとうございます。まず、今年の補強、チーム状態にどのような手応えを感じていますか?
川森社長:強化費の面ではクラブ目標の中位を目指せるチーム人件費を確保すべく努力しています。補強、チーム状態については、コロナ禍の難しさがある中で強化費を有効に使い、今年の目標に向かって頑張ってくれていると感じています。
ーー独自アンケートでも、J1残留するだろうと予想するサポーターがほぼ100%という結果があり、期待は高まっています。年間シーズンパスも完売したというのも、期待の表れなのかと思ったのですが。
川森社長:年間シーズンパスは、完売ではなく販売を終了させていただきました。
ーーあ、完売というわけではないんですね。どういう事情があったんでしょうか?
川森社長:新型コロナウイルス感染症ガイドラインによる、厳格なスタジアム運営が求められており、シーズンを通して入場者数制限が見込まれているのが現状で......。
ーーなるほど。それで、年間シーズンパスの席を確保し、販売継続させることが難しくなってきたわけですか。
川森社長:そうですね。スポンサーの皆さまや自治体による観戦事業をはじめとした、一般顧客の皆さまの座席確保が必要となります。さらに、入場者数制限下での新たな入場料収入の取り組みを行うため、終了させていただいた次第でございます。
ーー入場者数制限が緩和すれば、状況は変わってくるわけですよね。
川森社長:今後のガイドライン運用の状況を見ながら、入場者数制限が緩和の方向に向かう場合、ハーフシーズンパスなど商品化を検討したいと思います。
入場者数制限下でアビスパ福岡はどう収益を増やす?
ーー入場者数制限がある中で、チケットを販売し、収益を増やすことは難しそうですよね。どのようにして、収益を確保していこうとお考えなのでしょうか。
川森社長:まずは福岡市や首都圏での営業強化ですね。入場料に関しては、様々な企画チケットの販売、さらに今シーズンは新たに入場料のダイナミックプライシングを導入いたしました。近々チケット価格の改定も視野に入れています。
ダイナミックプライシング……試合日程、席種、販売状況、対戦チーム状況などに合わせ、需要に応じたチケット価格の変更を行い、チケット購入者のニーズに応じた価格で販売を行う仕組み。ダイナミックプライシングによる販売では、購入するタイミングにより、価格が変動する可能性がある。
ーーグッズ展開はどのように考えていらっしゃいますか?
川森社長:グッズはラインナップを増やすのはもちろん、勝利グッズや記念グッズなどタイムリーな商品展開、ECサイトにも力を入れていきます。
ーーちなみにサポーターからは「タウンユースできるグッズが欲しい」という声が多く見られました。
川森社長:ご要望にお応えできる企画、生産、販売体制を見直しています。365日、日常でアビスパを感じてもらえるようなアイテムをさらに準備していきたいと考えています。
ーーこれは期待できそうですね。博多駅前のオフィシャルショップをもっと有効に活用して欲しいという声もありました。ショップについて、何か新たに考えていることはありますか?
川森社長:博多駅前のオフィシャルショップについては、課題の一つととらえています。店舗コンセプトの変更や、コラボショップの企画を現在進めています。
ーー今シーズンはホームゲーム時のグッズ売店をリニューアルしていますね。
川森社長:そうですね。さらに皆様に楽しくスタジアムでお買い物を楽しんでいただけるよう、再度販売システム等も見直しています。
ユースのレベルアップのためにアビスパ福岡が考えていることは?
ーーサポーターからはユースのレベルアップを図ってほしいという声も数多くありました。ユース強化のためにクラブとして考えていることはありますか?
川森社長:Jリーグが推進している「Project DNA」プログラムに基づき、ひとつひとつの項目をクラブとしてクリアーしていくことが重要です。
Project DNA……2019年2月にJリーグが発表した、ワールドクラスの選手・指導者の輩出を目指す育成改革。
ーーユースに対する整備は熱望する声が多くあったので、サポーターも期待が高いと思います。
川森社長:そうですね。トップチーム首脳陣とユース監督との連携も深め、ユース選手のトップ練習参加なども積極的に行う予定です。 また、寮や練習グラウンドなど設備面の整備も進めます。
アビスパ福岡を福岡県全体で盛り上げていくために
ーーもっと福岡県の子どもたちにアビスパ福岡へ親しんでもらうために考えていることはありますか?
川森社長:コロナ禍のガイドラインで許される範囲で、選手が子どもたちのところへ出向いていくことです。
ーーおお。それは子供にとっても思い出になりますね。どんなところへ行くんですか?
川森社長:スクールや学校、病院などに年間計画を立てて訪問予定を組んでいます。また、スタジアムへ来場した際に「アビスパの応援行って楽しかった」という感動体験を
お届けしたいと考えています。
ーー感動体験! いいですね。
川森社長:試合前のピッチに入って、間近で練習見学をする企画も昨シーズン同様行っています。
ーーちなみにサポーターから「もっと情報が欲しい」という声が多くあります。今シーズンのSNSなどの情報発信で新たに考えていることはありますか?
川森社長:コロナ禍で、雁の巣の練習見学や選手とのふれあいができない中、週に一度の練習風景の配信など、定期的なチーム状況の発信は非常に重要ととらえています。
ーーたしかに。選手の日常が伝わるような親近感のある発信は、サポーターも喜んでいますね。
川森社長:練習の様子を撮影した動画配信、オンラインでのイベントなども計画中です。
ーーサポーターのみならず、福岡県全体をサッカーで盛り上げていくためには、どのような取り組みが必要だと考えていますか。
川森社長:J1定着です。
ーーおお、即答!
川森社長:J1昇格後のメディアをはじめとした注目度の高さを実感しています。露出の機会を増やし、クラブを知ってもらうことがまずは第一歩。そのためにはクラブの変わらずスローガン「感動と勝ちにこだわる」を体現していくことが大事だと考えています。
ーー確かに、まずはそこからですよね。ぼくもテレビでアビスパ福岡を見る機会が増えて嬉しく思います。テレビで見かけると、なんか誇らしい。
川森社長:サッカー観戦の楽しさを発信することが重要だと考えています。さらに、サッカーそのものの裾野を広げるために、スクール校のさらなる展開が必要と考えています。
ーーありがとうございました。今年も気合入れて、アビスパ福岡を応援します!!
2021年、1つでも上へ!
楽しみにしていたJ1のシーズンがようやく始まりました。
なかなか1勝が難しいことを早くも実感していますが「これまでとは違う」と感じさせる姿も見せてくれているかと思います。
これからも一緒に応援していきましょう。このブログでもアビスパ情報を(川森社長とスタグル寄りではありますが)どんどんお伝えしていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします!!